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武田 信和; 角舘 聡; 中平 昌隆
JAERI-Tech 2004-071, 85 Pages, 2005/02
ITERのダイバータは、保守を容易にするために60個のカセットに分割されており、遠隔保守機器を用いて、90度ごとに設けられた保守ポートを経由して交換される。25トンのカセットは、強い放射線環境の下で、狭隘な空間内での搬送と2mm以下の精度での設置が要求されている。これらの要求に基づき、以下の設計及び試験を実施した。(1)限られた空間での大重量カセットの搬送にリンク機構を適用するための検討を行った。空間的制約と駆動力効率を考慮してリンク角度を最適化し、コンパクトな搬送用機構を設計した。試験の結果、2つの搬送用機構を用いて30トンの搬送に必要な持ち上げ力を達成した。(2)搬送用機構と同様にリンク角度を最適化し、コンパクトなリンク機構をカセットの固定に用いるための検討を行った。試験の結果、設置の際に、初期の位置誤差が5mmの状態から最終的な位置決め精度として0.03mmを達成した。これにより、要求性能である2mmの精度を満足した。(3)搬送装置の実規模試験体を用いて、光ファイバセンサ等によるセンサベース制御の試験を行った。試験の結果、光ファイバセンサを用いて、0.16mmの位置決め精度を達成し、十分な水準の精度を得た。また、仮想現実によって遠隔保守機器とダイバータ等を模擬したヒューマンマシンインタフェースを用いた試験も実施した。
角舘 聡; 柴沼 清
Fusion Engineering and Design, 65(1), p.33 - 38, 2003/01
被引用回数:7 パーセンタイル:45.77(Nuclear Science & Technology)ITERブランケットは、遠隔操作によって単独での交換が可能なように約400個のモジュールより構成される。ブランケットモジュールの遠隔組立における主要な技術課題は、0.25mm以下の嵌合構造であるブランケット支持キーに高い精度で4トンのブランケットを据え付けることである。このため、著者らは新しい制御方法として、距離センサによる粗計測と接触センサによる精密計測を組み合わせることによって、高い位置・姿勢精度を確保する位置決め方法を確立した。実規模における実証試験では、0.25mm以下の高精度嵌合構造である4トン-ブランケット支持構造に対し、本制御手法を適用することによってキーへの嵌合動作がなされ、その有効性が示された。